大阪府立産業技術総合研究所>製品信頼性科>包装・振動衝撃分野
◆ 製品の衝撃強さ評価に関する研究 (1997〜)
【研究成果】
・製品の衝撃強さを評価する際に現れる「奇妙な現象」を発見し、その実証・対策を行いました。
・考案した確率DBC評価法により、「市場クレームの非再現性」の存在を理論的に明らかにしました。
《製品衝撃強さ試験において問題となる現象》
「奇妙な現象」
奇妙な現象には、速度変化依存性、逆転現象、DBC(損傷境界曲線)交差現象があり、どれも一見奇妙に思えます。これらの現象は、理論・数値解析により見出され、実験によりその存在が確認されております。本現象が現れる製品については、試験担当者の予測を越える現象であるため、誤った衝撃強さ評価の原因となり注意が必要です。
「市場クレームの非再現性」
市場クレームとして現れた製品の破損が、衝撃試験では再現されない現象のことです。
品質管理などを担当する方々には、過去に経験がある現象かもしれませんが、この現象が理論的にも明らかになり、確率DBC評価法によって予測可能となりました。
【有査読論文】
題名 | 研究者名 | 学会 | 書誌情報 |
「損傷境界曲線評価法」類型の考案および試験方法の体系化 | 中嶋隆勝、斎藤勝彦、寺岸義春 | 日本包装学会誌,一般論文 | 11,4,217-229(2002) |
損傷境界曲線評価法の実験的検証 | 中嶋隆勝、斎藤勝彦、寺岸義春 | 日本包装学会誌,一般論文 | 11,2,115-124(2002) |
新しい製品衝撃強さ評価試験方法の提案 | 中嶋隆勝、斎藤勝彦、寺岸義春 | 日本機械学会論文集C編 | 67,664,3924-3929(2001.12) |
確率論を導入した製品の損傷境界曲線評価法 | 中嶋隆勝、斎藤勝彦、寺岸義春 | 日本航海学会論文集 | No.105,63-70 (2001) |
製品衝撃強さ試験における問題点の実験的確認 | 中嶋隆勝、斎藤勝彦、寺岸義春 | 日本機械学会論文集C編 | 68,666,539-546(2002.2) |
段積みされた製品の非線形モデルによる衝撃強さの検討 | 中嶋隆勝、斎藤勝彦、久保雅義、寺岸義春 | 日本包装学会誌,一般論文 | 9, 1, 33-46 (2001) |
段積み・粘弾性支持された製品の線形モデルによる衝撃強さの検討 | 中嶋隆勝、斎藤勝彦、久保雅義、寺岸義春 | 日本包装学会誌,一般論文 | 8, 3, 123-134 (1999) |