TRI OSAKA 機械金属部

現場に役立つ、やさしい試験・分析ガイド

目的に合った手法を選ぶことが大切です

 当研究所がこれまでにお受けした技術相談で多かったものに、

1.メッキ膜を含む金属材料関係では破損、変色、錆、付着物、組成に関するもの、
2.繊維、プラスチック、色素、液晶など有機材料関係では 変色、異物混入、強度劣化、組成に関するもの、
3.電気 ・電子部品関係では、電気接点の不良、付着物、プリン卜回路のショートに関するもの、
4.食品関係では 異物混入に関するもの、

などがあります。課題それぞれに 最適な手法があるはずですが 一つの試験・分析機器だけで十分というのは極まれで、一般的には複数の機器が必要です。解決すへき課題か与えられたときそれかクレーム対策の場合には、用いる機器を選ぶ手順として、まず、試料の履歴と内容を吟味した上で、何か問題なのかをはっきりさせることか重要です。これには肉眼による観察、さらに必要なら、光学顕微鏡や走査電子顕微鏡による観察が有効です。問題点をはっきりさせることができたら、さらに高度な手法の選択に移ることになります。次の表は、クレーム対策課題および品質管理・開発に関係した代表的課題と、それを解決するのに利用する可能性のある、機器の組み合わせをまとめたものです表を見るとき注意して頂きたいのは各課題毎に●印をした機器を、すべて使うわけではないということてす。何を選ぶか迷って当然ですが、これを解決するには知識と経験の蓄積が必要です。
 本シリーズでは そのような知識と経験か豊富な執筆者を、課題毎に特に選び、実際に現場で遭遇しそうな課題をもとにして、話を進めていきたいと思います。

表 主な課題と試験・分析機器

金属系
鉄鋼材料、その他
有機系
繊維、プラスチック等









































































































発光分析装置                            
ICP発光分析装置                              
原子吸光分析装置                              
蛍光X線分析装置                        
二次イオン質量分析装置                
高エネルギーマイクロイオンビーム分析装置                        
X線電子分光分析装置                
オージェ電子分光分析装置                    
X線マイクロアナライザ                    
光学顕微鏡                      
超音波探査映像装置                          
走査電子顕微鏡(分析機能付き)                    
原子間力顕微鏡                        
X線回折装置                            
透過電子顕微鏡(分析機能付き)                      
核磁気共鳴分析装置                            
LC−GC質量分析装置                          
ガスクロマトグラフ分析装置                            
液体クロマトグラフ分析装置                          
フーリエ変換赤外分光光度計                    
レーザラマン分光分析装置                        
紫外可視分光光度計                              
熱分析装置                              
硬度計                                
材料試験機                            
測色計