金属表面処理科 腐食防食・新エネ分野


最終更新日 2015年1月26日

業務紹介(腐食防食) ・|(新エネ・電池) |依頼試験 | 機器貸与 | 研究事例 | 技術報告 | メンバー


腐食・防食担当(業務紹介pdf

  なぜ腐食したのか? どうしたら防食できるのか?
  腐食防食に関わる分析・試験データの提供、原因調査及び対策指導


  腐食防食・新エネ分野では、電子のやり取りが行われる化学反応(酸化還元反応)に着目し、酸化還元反応を如何に効率良く進めるか、如何に抑制するかを研究しています。中でも腐食防食担当は、金属が腐食するときに起きる酸化還元反応に特化した専門チームとして企業支援を行っています。具体的には、金属材料や金属製品(表面処理を含む)に起きる腐食・変色などの表面異常トラブル並びに対策方法の技術相談(無料)を実施しています。また、これらのトラブル原因の調査や対策の妥当性評価などを目的とした依頼試験や受託研究・共同研究(有料)を実施しています。さらに「工場内の製造現場に潜む腐食要因を現地に来て調査してほしい」などのご要望に応えるべく、当所の研究員が現地に出向きます。この現地相談は大阪府内の場合は出張費も含めて無料です※。
  金属を扱う企業にとって「金属の腐食を如何に防ぐか」は、避けられない大きなテーマです。大阪には金属を扱う企業がたくさんあります。当所は、関西の腐食・防食技術の拠点として、これからもものづくりをサポートしていきます。是非ご利用ください

    

※大阪府外の現地相談は、関西広域連合に参加する府県の会社に限り、出張費のみご負担いただければ国内のあらゆる地域に出向くことが可能です(ただし日帰りとなります)。

 現代の日本の製造業は、東アジア・東南アジアなどの海外との競争にさらされています。安価な海外製のニセモノ材料を使うことによる腐食トラブル、製造工程の簡略化に伴う腐食トラブル、あるいは今までは問題にならなかった軽度の腐食が顧客の要求向上に伴って問題化する腐食トラブルなどが散見されます。中でも製造現場で起きる腐食トラブルには、熟練技術者の退職に伴う技術伝承不足や、経験と勘とで行われている作業が腐食の原因になっている場合が見受けられます。金属加工会社でよく見られる事例として、金属加工で使用する加工油が、金属製品に付着したまま放置されることによって起きる腐食トラブルがあります。金属に付着する油膜厚さ程度では、この油膜を水蒸気と酸素が容易に通過します。油と金属との界面には通常微小な隙間があり、湿度が高い環境では、この隙間で腐食が発生しやすくなります。一方、防錆油では金属との界面に隙間ができません。同じ油でも腐食の観点からみたとき、加工油と防錆油とでは性質が異なります。間違った防錆油の使い方として、加工油が付着した状態で、防錆油を塗布することによって起きる腐食トラブルがあります。これは防錆油に含まれている金属との隙間を無くすはたらきのある添加剤が、効果を発揮できないことが原因です。
 当所では、こうした腐食・防食技術のポイントを押さえながら、”企業と共に考える”をコンセプトに、それぞれの企業に適した腐食対策・防食方法の提案に努めています。

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新エネ・電池担当業務紹介pdf

 
  腐食防食・新エネ分野では、「電気化学反応」をキーワードに研究、技術支援を行っています。電気化学反応とは物質の化学反応のうち、酸化や還元など電子のやり取りに着目した現象を指します。例えば、腐食(錆)や電池、めっきなどが身の回りに見られる電気化学反応です。
新エネ担当では、このうち「電池」に関連する技術支援を主に担当しています。電池の性能評価や改良改善のほか、電池の構成部材に関する相談にも対応しています。また、腐食やめっきに関連した各種電気化学測定や、固体表面の機器分析もあわせて担当しています。

         


 リチウムイオン電池などの二次電池(いわゆる充電池)は小型携帯機器から自動車・産業用機器まで幅広い用途に用いられており、日本国内で約7000億円、世界全体で約6兆円の市場規模となっています。今後もさらなる高容量化、高性能化が求められており、材料やプロセスの改良に加え、新たな電池開発が進められています。私たちは次世代の電池の候補として、金属空気二次電池に着目して研究を進めています。
電池産業は、材料化学分野はもちろんのこと金属加工、粉体技術、溶接、電子制御など多分野の技術から構成されています。すなわち、現有の技術を改良・発展させることで、あらゆるものづくり企業に電池業界参入のチャンスがあるといえます。
私たちは“電池産業への参入支援”をコンセプトに、共同研究や依頼試験を通じて電池産業への参入を目指す企業の材料開発や部品開発、プロセス導入、ものづくり支援を行います。

   

【技術支援の例】

 1 燃料電池の特性は酸素の供給量により変化するのか?
    ⇒ 燃料電池評価装置を用いて酸素の供給量と特性の関係を調べる


2 アルミ箔が白く変色しているが何が起こっているのか?

⇒ 光電子分光分析装置(XPS)を用いて、変色部と正常部の比較分析(深さ方向)を行う


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●依頼試験 ・・腐食トラブルの要因解析、電気化学評価など

 金属製品の腐食・変色などの技術相談、現地相談に対応しています。また、腐食トラブルの原因調査や対策に向けた依頼試験や受託研究・共同研究を実施しています
 

主な依頼項目と手数料

番号 試験名 試験条件 金額 備考
G409 腐食試験(金属材料) 1 試験 10,900円
L120 湿潤試験 1 試験、24時間 4,400円 24 時間 増すごとに4,400 円加算
L125 亜硫酸ガス腐食試験(バッチ式) 1 試験、1サイクル 12,600円 1 サイクル 増すごとに11,300 円加算
G421 電界放出形X線マイクロアナリシス 1 試料、1項目 33,000円 1 項目 増すごとに4,100 円加算
G422 電界放出形X線マイクロアナリシスの追加:測定 1 項目 4,100円
A318 電子線表面解析 (SEM-EDX) 1 試料、1測定 35,400円 1 測定 増すごとに6,900 円加算
A319 電子線表面解析(SEM-EDX:元素マッピング A318に加算) 1 測定 7,300円
A310 X線回折-測定 1 試料 6,600円
A311 X線回折-定性 1 試料 12,500円
A304 蛍光X線分析(波長分散)元素指定 1 試料、1成分 6,200円 1 成分 増すごとに2,600 円加算
A305 蛍光X線分析(波長分散)全定性 1 試料 12,800円
O701 試料調製 1 試料、30分 2,500円 30 分 増すごとに2,500 円加算

「電池」に関連する技術支援を担当しています。電池の性能評価や改良改善のほか、電池の構成部材に関する相談にも対応しています。
また、電気化学測定・充放電測定、固体表面、極表面の機器も担当しています。

各試験項目については依頼試験・開放機器検索画面でご確認下さい。
詳細は「顧客サービスセンター総合受付 (Tel.0725-51-2525)」にお問い合わせいただきますようお願いします。

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●機器利用 

番号 機器名 使用単位 金額 担当
A9238 グロー放電発光分析装置 1時間 4,600円 斉藤、上田
A9266 X線光電子分光分析装置 半日 41,800円 西村、斉藤
A3163 電気化学測定装置 1日 10,900円 西村、斉藤

※装置使用にあたって、使い方の説明等の「指導料」を別途ご負担いただく機器があります。
※また、受託研究、依頼試験にも対応している機器もございますので、担当までご相談ください。
各貸与機器については依頼試験・開放機器検索画面でご確認下さい。
詳細は「顧客サービスセンター総合受付 (Tel.0725-51-2525)」にお問い合わせいただきますようお願いします。


【依頼試験・開放機器に活用する主要機器】

亜硫酸ガス腐食試験機DIN50018(依頼試験)
 

湿潤試験機(依頼試験)
 

波長分散型蛍光線分析装置(依頼試験)
 


>X線光電子分光分析装置(依頼試験)
 

X線回折装置(依頼試験)
 


グロー放電発光分光分析装置(依頼試験)
 

電気化学測定装置・充放電評価装置(依頼試験)
    


燃料電池評価装置(依頼試験)

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腐食防食担当
  ●気化性防錆剤による防錆処理効果についての評価
  ●高温高湿の大気環境下での溶融亜鉛めっきの異常腐食に関する研究
  ●金属材料の大気暴露試験
  ●その他(サポイン事業支援、企業との共同研究、受託研究などを実施)
  保有シーズ:鉄表面上でのアミン系腐食抑制剤の化学吸着に関する理論的研究、気化性さび止め性試験における前処理改善方法

新エネ・電池担当
  ●革新型電池開発プロジェクト研究
  ●貴金属および貴金属合金微粒子の析出に関する研究
  ●電析法による貴金属微粒子の形体制御
  ●電析法による白金使用量を大幅に低減した水素製造電極の作製
  ●電極触媒に関する研究
  ●固体高分子形燃料電池向け金属セパレータの成形技術の開発
  ●携帯機器用小型燃料電池の開発
  ●その他(サポイン事業支援、企業との共同研究、受託研究、基盤研究などを実施)
  ●特許(水素発生用電極の製造方法など)

保有シーズ(特許等)
   ○燃料電池用電極としてのシェル構造触媒
   ○水素発生用電極の製造方法及び水素発生用電極




 支援・協力団体:●日本防錆技術協会、●日本防錆技術協会関西支部、●日本包装技術協会、●関西経済連合会、●表面技術協会関西支部、●電気鍍金研究会など
   JIS改正・制定:JIS Z 1519(鉄鋼用気化性さび止め剤)改正、鉄鋼用防せいフィルムJIS制定に関する原案作成委員会

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テクニカルシート

番号 タイトル(PDFファイル)
14013 電子線三次元表面形態解析装置
 13002  電池評価装置
12011 全自動X線光電子分光分析装置
11013 高湿度環境を想定した金属の腐食試験
07015 大気暴露試験
00005 X線光電子分光分析装置
01020 腐食環境試験
97001 電子部品の腐食損傷と分析 -腐食の促進因子とその解析法-

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 研究所報告(技術報告、技術論文)

所報 タイトル(PDFファイル)
No.28 電析法を用いた白金ナノ粒子触媒の作製

腐食防食・新エネ分野メンバー ページTOP
 
氏名 役職 技術分野
左藤 眞市 主任研究員 腐食防食技術、防錆技術
 (ガス腐食試験、湿潤試験、蛍光X線分析、X線回折など)
西村 崇 主任研究員(工博) 電池技術、電極開発技術、表面分析
 (電気化学測定、電池充放電試験、XPS分析、SEM−EDX分析など)
佐谷 真那実 研究員 腐食防食技術、防錆技術
 (EPMA、SEM−EDX表面分析、電気化学測定、蛍光X線分析、環境腐食試験など)
斉藤 誠 研究員(工博) 電池技術、電気化学、表面分析
 (電気化学測定、電池充放電試験、GDS分析、SEM−EDX分析、XPS分析)


インターネット技術相談はhttp://tri-osaka.jp/tri24c.htmlまでどうぞ。
 金属表面処理科/大阪府立産業技術総合研究所