第47回ニューセラミックスセミナー
■全固体リチウム二次電池の技術動向
 ― 電池構成材料の最新技術 ―

2020年3月3日(火)に開催を予定していました
第47回ニューセラミックスセミナー
「全固体リチウム二次電池の技術動向 ― 電池構成材料の最新技術 ―」 は
新型コロナウィルスの感染が拡大していることを鑑み、誠に残念ですが、中止させていただきます。

参加申し込みをしてくださった方々には大変申し訳ございません。
お申し込みをされた方には電子メール等でご連絡を差し上げます。


参加のおすすめ

 平素はニューセラミックス懇話会に対しまして格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、 2020年3月3日(火曜日)に 『第47回ニューセラミックスセミナー』を「大阪府立大学 I-siteなんば」で開催する運びとなりましたので、ここにご案内申し上げます。
 ニューセラミックスセミナーは、「セラミックス」に関する特定のテーマを対象とし、46年間にわたり毎年この時期に継続して開催している伝統あるセミナーです。毎回、セミナーのテーマに即した第一線でご活躍の先生方を講師として招聘し、質の高い講演を提供しています。これまでに、多くの方々に参加して頂き、好評を博していると自負しています。 
 今回のセミナーでは、電子機器、自動車あるいは家庭用電源等に広く使用される可能性の高い次世代の二次電池である「全固体リチウム二次電池」の技術動向をテーマにしました。現在、広く用いられている有機電解液を用いたリチウムイオン二次電池に比較して、安全性と高信頼性に優れ、高容量化が全固体リチウム二次電池に期待されています。電池の全固体化には、硫黄系や酸化物系に代表される固体電解質の高伝導化、新規な正極や負極材料および固体電解質と電極材料との界面抵抗の低減が重要になり、このような電池構成材料の観点から講演して頂く予定です。全固体リチウム二次電池の商品化には、コストパフォーマンスが重要になります。日本の電池メーカーに加え、特に中国のCATLやBYD等の巨大な電池メーカーの参入により、有機電解液系リチウムイオン二次電池の高性能化と低価格化が急速に進行しています。講演では、このような二次電池のグローバル競争についても紹介して頂きます。 
 セミナーでは、「無機固体電解質材料」、「HV用革新電池」、「ナノコンポジット電解質」、「酸化物系固体電解質」、「車載電池のグローバル競争」および「高電位正極材料を用いた小型全固体電池」について紹介して頂きます。
 セミナーに参加して頂いた皆様には、全固体リチウム二次電池の開発動向と構成材料の最新動向、課題およびリチウムイオン二次電池の市場動向について大変参考になるセミナーであると考えています。
 講演会終了後には、講師の先生方にもご参加を願う(※)交流会を企画しています。講師の先生方、参加された皆様方相互の交流を深めて頂くことにより、ホットな話題や情報が得られるものと期待しています。この機会に、多くの他分野の方々ともネットワークを広げて頂きたいと思います。
 皆様方のご参加を心よりお待ち申し上げます。

ニューセラミックス懇話会
会長 和田 隆博
行事担当委員長 棚橋 一郎


(※)講師の先生方に交流会への参加をお願いしていますが、都合によりご参加いただけない場合もございますので、その際はご容赦ください。
<案内のpdf版はここをクリックしてください。>


  • 日時:2020年(令和2年)3月3日(火)10:00~16:45 終了後18:10まで交流会
    (受付は9:40より開始いたします。)

  • 会場:大阪府立大学 I-site なんば C1+C2+C3
    (大阪市浪速区敷津東2丁目1番41号 南海なんば第1ビル2階)
    会場へのアクセスは、大阪府立大学のホームページ(ここをクリックしてください)をご覧下さい(別ウインドウが開きます。)

  • 主催:ニューセラミックス懇話会、(一社)大阪府技術協会
  • 後援:(地独)大阪産業技術研究所
  • 協賛:応用物理学会、大阪科学技術センター、大阪工研協会、大阪府電磁波利用技術研究会、岡山セラミックス技術振興財団、KEC関西電子工業振興センター、九州ファインセラミックス・テクノフォーラム、京都セラミックフォーラム、近畿化学協会、滋賀材料技術フォーラム、センシング技術応用研究会、電気化学会、電気学会、電子情報技術産業協会 関西支部、電池技術委員会、日本化学会、日本機械学会、日本固体イオニクス学会、 日本材料学会、日本セラミックス協会、日本電子材料技術協会、日本表面真空学会、日本ファインセラミックス協会、日本物理学会、ファインセラミックスセンター、粉体粉末冶金協会(依頼中を含む)50音順
  • 参加費:主催団体会員 15,000円、協賛団体会員 15,000円、一般 20,000円
    ※今回新しくニューセラミックス懇話会に入会された方も主催団体参加費を適用します。

  • 定員:100名(定員になり次第締め切ります)
  • 参加申込方法  (1)会社名・機関名 (2)所属部課名 (3)参加者氏名 (4)連絡先住所  (5)電話番号 (6)FAX番号 (7)E-mailアドレス (8)交流会のご出席・ご欠席 (9) 参加費区分(主催・協賛・一般) (10)協賛先 (11)参加費合計金額 (12)参加費送金方法(銀行振込・現金書留) 銀行振込の場合は参加費送金予定日 (13) 請求書(要・不要) (14)領収書(要・不要)を下記申込先にFAXかE-mailでご連絡ください。 参加費は、開催日前日までに銀行振込か下記申込み先へ現金書留郵送にてお支払い下さい。なお、払い込み済の参加費は返却いたしません。
  • 参加費振込先
    振込先:三菱UFJ銀行 光明池(こうみょういけ)支店 普通 3927160
    口座名:ニューセラミックス懇話会 会長 和田隆博 (ニューセラミックスコンワカイ カイチョウ ワダタカヒロ)
    ※恐れ入りますが、振込み手数料はご負担くださいますよう、お願い申し上げます。

  • お申込み・お問い合せ先:
    ニューセラミックス懇話会 事務局
    〒594-1157 大阪府和泉市あゆみ野2-7-1
    (地独)大阪産業技術研究所 和泉センター内
    TEL 0725-53-1919、FAX 0725-53-2332
    E-mail:newceramicsf @ dantai.tri-osaka.jp
    (spamメール対策のため、@の前後に半角スペースを入れています。送信されるときは、半角スペースを削除してください。



プログラム

10:00~10:05 開会挨拶
10:05~10:55 講演(1) 無機固体電解質材料を用いた全固体リチウム二次電池の開発
大阪府立大学 学長 辰巳砂 昌弘 氏

 無機固体電解質材料を用いた全固体リチウム電池は、安全で高性能な究極の蓄電池として、実用化研究が加速している。ここでは、全固体電池に関する最近の研究動向を紹介し、セラミックス系電解質材料の合成や特性評価、リチウムイオン電池を全固体化する際に重要となる界面構築について述べる。また、次世代全固体電池としての全固体リチウム-硫黄系電池や酸化物型全固体電池を紹介し、その将来展望について述べる。
11:05~11:55
講演(2) 100年に一度の大変革を先導する革新電池と材料技術
トヨタ自動車株式会社 先端材料技術部 電池材料技術・研究部
チーフプロフェッショナルエンジニア 射場 英紀 氏

 自動車産業に起こりつつある大変革の中で、そのプラットフォームとなる電動車には、それぞれの機能特性を備えた電池が大量に必要とされている。これらの電池の革新は、その構成材料に依存するところが大きい。HV用として大量に普及しているNi-MH電池や、次世代の電池として期待の大きい全固体電池やアニオン電池に関して、それぞれの材料に対する研究事例を紹介する。
11:55~12:50 昼食休憩
12:50~13:40 講演(3)  ナノコンポジット電解質の開発
パナソニック株式会社 テクノロジーイノベーション本部 主任研究員 相良 暁彦 氏

 次世代固体電池開発を成功に導く鍵は、固体電解質の高伝導化及び電極との界面抵抗の低減である。本研究では、ナノポーラスシリカの細孔表面にLiイオン伝導層を形成し、表面高速伝導の実現による新規高伝導電解質の開発に成功した。また、ゾルゲル法をベースとしたプロセス構築により、電極界面抵抗を低減し、レート特性の大幅な改善を実現した。本講演では、これまでの開発内容を振り返る。

13:50~14:40 講演(4) 酸化物系固体電解質を用いた全固体電池
株式会社村田製作所 技術・事業開発本部 新規事業推進部 新規事業推進1課
シニアリサーチャー 中村 孝則 氏

 全固体電池は、Liイオンを伝導する電解質を固体材料で構成したLiイオン電池である。今回、酸化物固体電解質を用いて積層型の全固体電池を試作した。この積層型の電池は、小型化が可能で表面実装対応など、従来のコイン型、パック型Liイオン電池では実現が難しい特徴を有する。 講演では、Liイオン電池の開発の方向性や将来像、電池を構成する材料や製造プロセスを中心に試作した電池の特性について紹介する。
14:50~15:40 講演(5) 車載電池のグローバル競争激化と今後の展望
名古屋大学 未来社会創造機構 客員教授/エスペック株式会社 役員室 上席顧問 佐藤 登氏

 米国ZEV規制、中国NEV規制、21年に発効する欧州CO2規制が自動車の電動化を加速させている。連動する車載用電池では技術進化やコスト低減が実現され、グローバルビジネス競争の真只中にある。特に、日韓の電池各社に割り込んできた中国のCATLやBYDの存在感が一層高まっている。車載用電池は16年から国連認証が義務付けられ、電池開発は信頼性・安全性が従来以上に求められている。一方、全固体電池の発展に大きな期待が寄せられている。
15:50~16:40 講演(6) 高電位正極材料を用いたSMD対応小型全固体電池の開発
FDK株式会社 基盤技術 QA本部 全固体電池事業推進室 室長 加藤 彰彦 氏

 当社で開発しておりますSMD対応小型全固体電池は、固体電解質として酸化物系の材料を用いることで、一体焼結プロセスによる作製が可能となっています。正極活物質として高電位(5V級)正極材料Li2CoP2O7を用いることで3Vの電池電圧を実現しています。本講演では、正極材料の開発を中心にご紹介します。
16:40~16:45 閉会挨拶
17:00~18:10 交流会(参加無料)