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□第62回繊維応用技術研究会

開催日時 : 平成29年7月21日(金) 10時~1730

会   場: ホテルアウィーナ大阪 3F信貴の間

10:3011:35  神戸松蔭女子学院大学 徳山 孝子

演題:ヘアケアへの感性研究の応用―毛髪感触評価へのアプローチ―

要旨:生活市場の分野として「WELLNESS(ウェルネス)」が注目されています。
これは、一般的に健康維持・改善が主体的な活動ですが、さらに「ビューティ」を含めた「WELLNESS」を科学することに関しても、同等に重要と考えています。特に女性の場合、髪、毛髪は重要な因子であり、ヘアケアを通して感性研究を進めています。
 今回は毛髪の風合い評価、毛髪ダメージの感触評価についての研究結果をご紹介します。

12:45~13:50  信州大学繊維学部   下坂 誠 

演題:信州大学繊維学部の紹介、ヒカリゴケの神秘について

概要:信州大学繊維学部は1910年に設立された上田蚕糸専門学校に端を発しています。大学から繊維の名前が次々と消えて、今や、わが国唯一の繊維学部となりました。私たちがファイバー工学の名前で展開している教育と研究について紹介させていただきます。また、私の研究について、絶滅危惧種であるヒカリゴケの人工培養および保存に取組み、実験室の中でエメラルドグリーンの神秘的な光を再現した話を中心に紹介いたします。
 

13:50~14:55  椙山女学園大学  上甲 恭平

演題:染料/繊維分子間相互作用におよぼす染着部位環境の影響
  -羊毛の酸性媒染染料染色におよぼす重亜硫酸ナトリウム処理の影響を題材として-

概要:現在,羊毛の酸性媒染染料染色では,重クロム酸塩による媒染処理後に還元性を有する重亜硫酸ナトリウム処理が行われている.本講演では,媒染染色での染色性におよぼす重亜硫酸ナトリウム処理の影響について調べた結果を題材として,不明な点が多く残されている染料/繊維分子間相互作用に染着部位の微環境変化がどのように影響をおよぼしているかについて,これまで知見に基づき考察を行ったので紹介する. 

15:15~16:20  横浜国立大学 福田 淳二

演題:微細加工を用いた毛髪再生のための細胞培養皿

概要:毛髪疾患の新しい治療法として、毛髪を生み出す毛包原基を生体外で構築し、それを移植する毛髪再生医療が注目を集めている。本講演では、患者の治療に必要となる数万個の毛包原基を大量に作製する独自技術を紹介する。この技術は、微細なウェルが複数設けられた酸素透過性の培養皿を利用し、細胞混合液を播種するのみで、毛包原基を大量調製するものである。毛髪再生医療のキーテクノロジーとなるものと期待している。 

16:20~17:25  NPO法人 ぐんまテクノサポーターズ  瀧上 昭治 

演題:パーマ処理毛髪の表面分析法

概要:毛髪はパーマやカラーリングを繰り返すと毛髪のキューティクルは損傷し、ダメージヘアとなる。ダメージの解析には、毛髪の表面形状と化学構造変化を知ることが重要である。本講演では、チオグリコール酸アンモニウム、システアミン塩酸塩、および、ブチロラクトンチオールでパーマ処理を繰り返し行った毛髪の表面分析を、汎用SEM、FE-SEM、AFM、FT-IR、およびDART-MSで行い、その測定方法と、毛髪表面の形状と化学構造変化に及ぼす還元剤の影響について解説する。 

 ※講師の先生方の敬称略

  


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