] 第3回研究会(R4年度)|生産技術研究会
生産技術研究会
第3回研究会(R4年度)

 第3回研究会『人工知能AIを用いた加工技術の高度化に関する最新新動向』

 12月9日に第3回研究会を開催しました。内容は,切削や研削といった加工技術とAI(人工知能)や機械学習などの技術を融合させた事例や製品の紹介です。具体的には,例えば切削加工を行っている際に工具の摩耗状態を何らかの方法で検出し,工具の交換時期を教えてくれるといった技術です。

 はじめに(株)MAZINの内山氏から,旋盤やマシニングセンタを使った加工時の工具の異常や摩耗を検出する切削工具AI管理システムの紹介がありました。本システムでは,工具の寿命や異常を教えてくれるため,工具の有効活用ができます。次に(株)ナガセインテグレックスの山嵜氏から,研削盤の機上で砥石表面を観察して,目詰まりや目こぼれを検出し研削結果を予測するGRIDE EYEの紹介がありました。砥石を外すことなく砥石表面を観察できるため,非常に有用な装置と思います。続いて三菱電機(株)の黒川氏から,加工条件をAI技術によって自動で調整する機能を組み込んだ放電加工機やワイヤ放電加工機の研究開発事例の紹介がありました。熟練技術者の減少問題に対し,加工条件を自動で調整する装置はありがたいものと思います。最後に大阪産業技術研究所の安木氏からドリルによる穴あけ加工を対象に,ドリルの摩耗を自動で判定するシステムの研究開発事例の紹介がありました。ドリルの交換時期は加工穴数で管理していることが多いと思いますが,本システムを用いると限界までドリルを用いることができます。

 AI技術を加工に組み込むことが活発に行われています。今では想像つかないような加工機が近い将来,登場することが期待されます。

 


工具観察システム(大阪技術研) 

戻る